”I saw the crab rise to the tree! ”

先日もあわや浸水という雷雨に見まわれたが 今年の近畿地方の梅雨は長く 時折激しかった。


7月の雨降る ある日の午後、夕方の犬の散歩にでた。コースは山間から海に注ぐある河川沿いの土手。風が吹けば気持ちの良い河原になる。普段 雨の日は河を避けて公園コースになる。その日は増した水かさが気になり 河のコースを行く。かなりの水位であったが 連れた犬の本能を信じて下に降りて歩いて行く。濁ダクと流れる河を左手に見、『ほんとうに大丈夫か』と感じながら歩いていると 見たことのないものが目に入る。
カニ…… 木に昇ってる!」
河と陸地に挟まれて 数ある中からたった一匹(一杯?)そうした行動をとっていた。そのカニは いかついクロベンケイガニというサワガニで、6月から11月頃まで河に大量に生息するとても生命力の強いもの。自宅で飼っている同種の一匹は 大した世話もしてないのに3年間も生きている。


雨も激しくなり『犬の本能も大したことないわね』と散歩に切りをつけてさっさと自宅に戻る。水槽にしている虫かごを持ち出して 手渡しでカニに餌を与えてみる。案の定 ちいさなハサミで はさまれた。


「猿かに合戦」の話が気になって少し調べてみる。
フィリピンの「サルカメ合戦」
http://homepage3.nifty.com/rosetta_stone/wissenshaft/AN_2/masting_kani.htm
寺田寅彦の「さるかに合戦と桃太郎」
http://www.aozora.gr.jp/cards/000042/files/2489_10343.html


意外と奥が深い。