○『ジジェク自身によるジジェクスラヴォイ・ジジェク/グリン・デイリー著 清水知子訳 河出書房新社 2005年
 ・第3章、「モダニティの主体ー潜在性と<現実界>の脆弱性」が難しい、もう一度読みたい。
○『女性画家列伝』若桑みどり著 岩波新書 1985年
 ・随分前に友人から譲り受けた本。新書だが、なぜかタイトルが重くて読めなかった。「第12章 永遠の相のもとに(対談) 多田美波・若桑みどり」が、子育て中の身には面白かった。若桑さんが私の亡くなった父と同年生まれと知って、あの時代の女性かと妙に納得する。

若桑 芸術って腕っぷしですよ。(笑)
多田 腕もいるし、度胸もね。父はそれを全部備えないとだめだっていって。私、数学が一番好きだったんです。師範の付属だったんですが教生の先生って若いでしょ。ここ、間違ってるって言われる。私はこのやり方もあるからこっちでもいいと思う……。で帰って父に聞くと、それだっていい、明日その教生にこれとこれ問題もっていってできるかって……。(笑)で、学校に行って「先生、これできる?」できないんですよ、で「教えてあげる」って……。だから教生にいびられるんです。(笑)そうしたら、父が孫子の兵法とかも教えてくれた。その中で兵法の幾何学。河の幅測るのにどうしたらいいか、とか。そういうの好きでした。

 兵法は以前に読もうとしたら、「そういう考えの持ち主になるから止めなよ」と友人に諌められた記憶がある。家庭の中にも兵法が必要になるような事件を耳にすると、確かに必要とされない方が良い。
『1968年』スガ秀実著 ちくま新書 2006年